人生100年時代と言われ、老後の生活に不安を感じている方は生命保険文化センターの調査によると84.4%と多くの人が不安を感じています。
その中でもやはり老後の生活費に不安を感じる方82.8%と大多数を占めています。
その老後の年金対策として不動産投資をされている方、またこれから購入を検討されている方はいらっしゃいませんか?
ただ、一般的に不動産を持つということは高額なローンを組んでのことだと思います。大きな金額ですので投資用不動産を所有していたらマイホームの住宅ローンへの影響が全くないわけではありません。そのあたりを気にされている方も少なくないと思います。
そこで今回は、投資用・居住用それぞれのローンのお話と、どちらを先に購入するべきかを解説していますので、不動産投資に興味があるけど、いつかはマイホームもと考えている方はぜひご覧ください。
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ローンを組むのに大事な返済比率
一般的にどの金融機関でも住宅ローンの審査の際に申込者(借主)の年収と年間の返済総額の返済比率を重視します。
おおよその目安として、年収の8倍程度もしくは、年間返済比率が35%前後を借入の上限とされています。
要は、住宅ローンの返済を含む年間の返済額が上限内であれば借入は可能ということです。
公的機関が提供しているフラット35を例に見てみましょう
年 収 | 返済比率の上限 |
400万円未満 | 30% |
400万円以上 | 35% |
※参照サイト:フラット35ご利用条件
2019年10月1日以降は年収が400万円以上なら返済比率の上限は35%、400万円未満なら30%だ。年収が高いほど返済比率の上限が上がるのは、収入があるほど生活に余裕が生まれやすいためとされています。
不動産投資ローンと住宅ローンの違い
どちらも不動産も不動産を購入する際にお世話になるローンではありますが、それぞれ目的や審査条件が大きく異なります。金利と合わせて見ていきましょう。
借入目的
ここが一番の違いで、住宅ローンは住むことを目的としたローンになりますので、原則として不動産投資を目的に利用することはできません。ただ、住宅ローンの金利の方が低いため、投資用不動産を扱う業者がお客さんを言いくるめて住宅ローンで物件を購入させる手口が横行し話題になりました。 楽待不動産投資新聞掲載/自己破産者100人超か、フラット35「なんちゃって」の闇
融資上限金額・審査内容
住宅ローンであれば年収の5~8倍程度で、不動産投資の融資であれば年収の10~20倍なんて金融機関もあります。不動産投資ローンの方が高くなる背景には、年収に加えて、家賃収入を見込んだ上で審査されるからです。
金利
先でも少し触れましたが住宅ローンの方が金利は低く(2020年10月時)変動金利で年利0.5~2.0%前後と低金利であるのに対し、不動産投資ローンは年利1.5~4.5%前後と大きく変わります。これはどうしても不動産投資はあくまで投資ですので、色々やリスクを加味した上のでの金利になります。
先に購入するならどっち?
将来のことを考え投資用不動産も欲しいけど、いつかマイホームも欲しいと考えると一体どっちを先に購入するのが良いのかとお悩みの方も多いでしょう
これはずばり、先に不動産投資ローンで投資物件を購入してから、住宅ローンでマイホームの購入をする、という順番がオススメです。
なぜかというと……
- 家賃収入を年収と合算して見てくれる
- 不動産投資において大きな魅力となるのが、投資用物件で得られる所得を収入として加算できる点です。投資物件からの家賃収入が加味されることで、年収が上がっていれば、ローンの上限金額も上がり結果的に住宅ローンが組みやすくなるとも言えます。
- 自宅を購入していると融資枠が限られる
- 住宅を購入した先は不動産投資のように年収が上がることは無く毎月の給与で限度額が決定します。
- 融資上限金額を4,000万円として、それぞれ先と後を入れ替えたパターンで見てみましょう。
- 2,000万円の投資用不動産を購入し、返済は家賃収入で賄っている。のちに住宅ローンを組みたい場合は、給与を返済原資としますので、投資用不動産を購入した影響はない上に、収益がでていればその分年収が上乗せされより多くの借入が可能になります。
- 3,500万円のマイホームを購入した後に投資用不動産を購入しようとしても上限まで500万円となるので、2,000万円の投資用不動産を購入しようとしたら1,500万円の頭金が必要になるかもしくは、金額を抑えたコンパクトな物件を選択することになります。
ただ一概に投資用不動産を先に購入しても、月々の収支が大きくマイナスであったりした場合や、複数の物件を購入している場合などは既存の借入と見なされ後にマイホームを選ぶ際のデメリットになるリスクと考えられます。
きちんと両立させたいと思ったら
先に投資用不動産を購入した方が良いとはご説明しましたが、どちらを先に購入したとしても借入額や収益性を見られ希望していた融資が組めないケースは可能性として考えられます。きちんと両立させ成功したいと思ったら、金融機関に問合せご自身の融資上限額を知っておきましょう。そうすれば自分で計画も立てやすくなり失敗しづらくなるはずです。
さらに言うとそういった融資実績のある不動産会社に相談してみるのも有効な手立てです。
最後に
不動産投資をしていても住宅ローンを組むことができるのだとご理解して頂けたかなと思います。ただ、不動産投資ローンは一般的に住宅ローンよりも審査が厳しくなっているので、金融機関の評価が高いと思われる収益性の良い物件を見極めることが大事なポイントです。
ですが、どちらを先に購入する場合でもまずはご自身の融資限度額を確認しておくと、余裕のある返済計画が立てられ、それが堅実な運用につながります。
きちんと両立させ明るい未来を手に入れましょう。