住宅ローンをご利用中の人の多くが、いつか繰上返済しようと考えているのではないでしょうか?
少しでも早く返してしまいたいと考えるのは当然のことかと思います。
ではそれはいつ頃ですか?また、どれくらいの金額を繰上返済する予定ですか?
はたまた、住宅ローン控除の適用期間内ですか?
恐らくどれもはっきりと答えられる人のほうが少ないではないでしょうか。
ただ、誰しも繰上返済をするのであればタイミングや注意点をあらかじめ知っておきたいですよね?
そこで今回は、繰上返済を行う上で大事なポイントを解説していきます。
今後の住宅ローン返済のプランを考えるうえで、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
この記事は約5分で読めます。
繰上返済とは
知っている人も多いと思いますが、念のため簡単に説明します。
繰上返済とは、住宅ローンを契約した際に取り決めた毎月の返済額とは別に、貯金などまとまった金額を自分のタイミングに合わせて返済することです。
そうすることで、月々の返済額を減らしたり、返済期間の短縮をすることが出来ます。
要は、返済額軽減型と返済期間短縮型の二種類があると覚えておいてください。
繰上返済時期
ここで大事になってくるのが以下の2点にあります。
- 現在、借りている住宅ローンの金利が1%未満かどうか
- 住宅ローン控除の適用期間内かどうか
現在借りている住宅ローンの金利が1%未満の場合、住宅ローン控除の適用期間が終了してから繰上返済しましょう。
なぜなら支払う利息よりも住宅ローン控除で減税される金額の方が得られるメリットが大きくなる為です。
逆に、住宅ローンの金利が1%以上の場合は、住宅ローン控除により減税される額面よりも支払う利息の方が多くなります。
ですので、住宅ローン控除の適用期間でも繰上返済を行った方がお得になる可能性は高くなります。
繰上返済の手続き
繰上返済が出来る金額や手数料は各金融機関により異なりますので、事前に確認しておきましょう。一般的なものとして下記の表をご覧ください。
金融機関 | フラット35 | |
繰上返済可能額 | 基本的に万単位 | 金融機関は100万円~
インターネットからは10万円~ |
手数料 | 窓口での手続きは有料
インターネットでの手続きは無料 |
無料 |
回数/月 | 同じ月に何度でも繰上返済可能 | 月1回 |
注意点
繰上返済を行うことは難しいことでは決してありませんが、とりあえず繰上返済しようかな?、なんてよく考えずに判断をするのはオススメしません。
いくつか繰上返済について注意点を紹介しますので、しっかりポイントをおさえておきましょう。
繰上返済をすることで家計が苦しくなる
少しでも早くと繰上返済をする気持ちが先行してしまって、家計に無理が生じるケースがあります。確かに月々の返済額が軽くなったり、返済期間が短くなったりとメリットはあります。
ただ、十分に貯金が出来ていない段階で早々に繰上返済をしてしまうと突然の出費に対応することが出来なくなります。
最悪コロナのように休業して収入が無くなってしまうこともあるので、繰上返済をする際はゆとりも持った返済をして手元にはある程度の資金を残しておきましょう。
繰上返済手数料を確認しよう
上記の表でも少し触れましたが、繰上返済には手数料が発生することがあります。
手続き自体は窓口や電話、インターネットなどやり方は選べますが、基本的にインターネット以外での手続きで行う場合手数料が発生します。
また、金利のタイプによっても異なります。変動型金利では無料でも、固定型金利や期間固定型金利などは高い手数料になっていることがあります。
返済額軽減型と返済期間短縮型どちらにするか
利息の軽減効果だけで選ぶなら返済期間短縮型の方が効果が高くなります。繰上返済をされる多くの人がこちらを選びます。
ただ、月々の負担を軽くしたい場合や、金利上昇に備えておきたい人などは返済額軽減型を選ばれると良いでしょう。
大事なのは、家庭環境に合った繰上返済の形を選ぶことです。子どもがいたり両親と同居しているのであれば尚更ですね。
最後に
基本的に、繰上返済は早めに行うほど、利息の軽減効果を高めることができます。繰上返済のタイミングに迷った時は、まずはそこを思い出してください。
ただ、繰上返済でまとまった資金を支払うことで、家計に無理が生じるケースも考えられます。
生活費や教育資金を計算し、また入院などの予期せぬ突然の出費も考慮して自分たちのライフプランを作ってみると先々の見通しが立てやすくなります。
そうすれば無理のない繰上返済のタイミングや時期がわかるはずですよ。