住宅ローンの審査について調べたりした際に、どこを見ても必ず書いてあることが返済負担率になります。
実際に目にされたことや、一度は聞いたことがあるって人も多いのではないでしょうか?
では、なぜ金融機関が重要視するのか知っていますか?
その理由や自分で出来る返済負担率の計算方法と一般的な目安を解説します。
自分であればどれくらいなのかと考えながら読んで頂ければと思います!
この記事は約5分で読めます。
返済負担率とは?
税込年収に対する年間返済額の割合のことです。手取りの金額ではないのでご注意ください。
住宅ローンの審査を行うに当たってほとんどの金融機関が審査項目の一つとしています。
金融機関や年収などで目安は変動しますが、平均的な目安は35%と設定されています。
税込年収は分かると思いますが、返済負担率で使う年間返済額は住宅ローンの返済額だけを指すものではありません。一年間で返済している全ての金額の合計になります。
自動車ローン、教育ローン、カードローン、奨学金などの返済額も含みます。個人で計算される際にこれらの金額を考慮せずに計算される方が非常に多いです。
住宅ローンを申し込むにあたり、返済が無いに越したことはありませんが可能な限り減らしておくことがベストです。
返済負担率の計算方法
返済負担率の求め方はいたってシンプルです。現在返済している返済と住宅ローンの返済額を合計して、それが自分の年収のどの程度の割合になるのか見るだけです。
式に表すと以下の通りです。
年間返済額÷税込年収×100=返済負担率(%)
例)1,500,000円÷5,000,000円×100=30% といった具合になります。
けどそもそも年間返済額がわからないという人がほとんどだと思います。
そういった時には、こちらの式をお試しください。
税込年収×返済負担率=年間返済額
例)5,000,000円×35%=1,750,000円 となり月に均すと、1,750,000円÷12か月=約145,833円となります。
つまり年収500万円の人であれば月々の支払いはこの金額が上限と設定されます。
仮に返済負担率35%としている金融機関であってもギリギリである場合、審査の目は厳しくなりまので20~25%と余裕をもっておきましょう。
参考までに下の表は年収と返済負担率の年間返済額早見表になります。
返済負担率 年収 |
20% | 25% | 30% | 35% |
400万円 | 800,000円 | 1,000,000円 | 1,200,000円 | 1,400,000円 |
500万円 | 1,000,000円 | 1,250,000円 | 1,500,000円 | 1,750,000円 |
600万円 | 1,200,000円 | 1,500,000円 | 1,800,000円 | 2,100,000円 |
返済負担率の目安は?
住宅ローンを利用した人たちの返済負担率はどの程度なのか、国土交通省が発表した『平成29年度住宅市場動向調査報告書』のデータを参考に見ていきましょう。
世帯年収に占める返済負担率は、最も高い注文住宅で20.4%、最も低い中古マンションで15.6%となっています。
物件種類 | 年間返済額(万円) | 返済負担率 |
注文住宅 | 115.4 | 20.4% |
分譲戸建住宅 | 119.2 | 18.4% |
分譲マンション | 123.1 | 17.0% |
中古戸建住宅 | 110.0 | 17.7% |
中古マンション | 96.4 | 15.6% |
平均 | 112.82 | 17.82% |
あくまで平均ではありますが、どの物件の場合でも返済負担率が30%どころか25%を超えているものが無いということです。
このことからやはり返済負担率は25%以下を目安としましょう。金融機関の審査の見方が良くなることとは別に、月々の返済額も抑えられるので自分の生活を脅かすことがない範囲かと思います。
仮に返済負担率が30%で審査に通って自分だけでなく家族を含む、家庭の今後のことを考えましょう
自分が返せる額を知ろう
同じ年収であっても子どもがいたり、親と同居してたりなどと家庭環境は人それぞれですし、住宅ローンを組む年齢でも大きく変わってきます。
無理なく返済していけるとされている金額は月々『5~10万円』が一般的とされています。
例えば年収が500万円の人が3,000万円の住宅ローンを金利1%・35年間で組んだ場合(ボーナス払い無)
月々84,685円 年間1,016,220円で返済負担率はおよそ20.3%となります。
また、賃貸に住んでいる方であれば家賃と毎月の返済額が同じくらいであれば、マイホームを購入しても無理なく支払っていくことが可能でしょう。
ただ、マンションを購入した場合は少し勝手が違います。マンションの場合住宅ローンの支払いとは別に管理費や修繕積立金、車がある人は駐車場の利用料まどが必要になってくるからです。
少なくともこれらの支払いだけで数万円はかかりますし、それ以上の金額になることも珍しいことではありません。ですので、マンションの購入を検討する場合には、住宅ローンの返済に今お話した費用を上乗せした金額で算出しましょう。
最後に
返済負担率が大事な住宅ローンの審査において重要なポイントだということは、なんとなくご理解頂けたかなと思います。
今回解説したものはあくまで目安ですので、自分であればいくら位なら無理なく返済していくことが出来るのか、そこから返済額を導き出すのも間違いではありません。
無理して高い住宅ローンを組んで後悔している人は少なくありません。
詳細は住宅ローン検討中の方必見!住宅ローンで後悔している人は意外に多いんです!をお読みください。
自分にあった住宅ローンを組むことがマイホームを持つうえで一番大切なことなのです。