ブラック(過去に滞納や延滞があり、個人信用情報にキズがある人)でもないのに、ローンの審査が通らなかったなんて方いらっしゃいませんか?
実は意外な理由で審査が通らなかったのかもしれませんよ。
実際、審査に落ちた際に詳細な理由は教えてもらえないので、なんでかわからないままの人も少なくないと思います。ただ、わからないまま他の金融機関で住宅ローンに打診をしても断られてしまう可能性はありますので、今回ご案内する中で当てはまっていたりするものがないか確認して参考にしてください。
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個人事業主
これは他のコラムでも書いていますが、収入の安定性が一般の会社員や公務員に比べて低く見られてしまうのが最大の理由です。売上は多いのに実際にかかった経費を引いてみると所得が思いのほか低かったり、確定申告で所得を落としている方もいるのではないでしょうか。
- 3期連続黒字で推移している、赤字申告していない
- 毎月の収支が安定させ、見通しの良い返済計画を立てられる
- 物件価値評価を上げる。(築浅や新築物件を選択する)
- 頭金を多めに用意して返済比率を下げる
転職したばかりの人
ひと昔前であれば勤続年数3年は必要なんて言われていましたが、昨今転職することは決して珍しいことではなくなってきました。ですが、転職してすぐというのは一般的に厳しく、国土交通省の「平成30年度民間住宅ローンの実態に関する調査」によれば、勤続年数に対する回答(回答数1,167)は次のようになっており、勤続1年以上としている金融機関が多くなっています。
- 1年以上 (645機関)
- 2年以上 (60機関)
- 3年以上 (271機関)
- その他 (230機関)
やはり金融機関もきちんと返済できる人に融資したいので、勤続年数が長かったり、勤務先の企業の規模が大きければ、収入の安定性や継続性は高いと評価されるでしょう。
- 転職したばかりでもキャリアアップであればすぐにでも可能性有
- 勤続年数が審査項目に入っていない金融機関を選ぶ
- 3年間勤務する(最低1年間)
- 頭金を多めに用意する、または配偶者と共同のローンを選ぶ
離婚歴のある人
離婚歴なんて関係ないじゃないか!なんて声も聞こえてきそうですが、金融機関からしてみると、離婚をしているのであれば養育費や慰謝料などの支払いがあって返済が厳しくなってくるのではないかと悪いイメージを持たれてしまいます。
さらにいうと、離婚歴のある人がローン返済中に再婚した場合、また離婚してしまうのではないかとまで審査時に勘繰られてしまします。ローン返済中の離婚であれば財産分与を原則行うため、住宅ローンの支払いや名義間でのトラブルが起こりうるからです。貸す側も不要なトラブルは極力さけて通りたいのです。
- 直近で離婚しているのであれば源泉徴収票などの書類に元配偶者が記載されるので2年以上感覚をあけて申し込む
- 養育費などの支払いがある場合は返済に影響がない旨の証明書を提出する
物件の評価が低い
新築であればほぼ該当してきませんが、住宅ローンの審査時に申込者に問題がなくても、購入を希望している物件が金融機関が定める融資条件を満たしていない場合は住宅ローンの審査が通らないことがあります。
なぜかというと、住宅ローンを借入した際に金融機関はその土地と建物に抵当権を設定します。これは万が一、返済が滞ってしまった場合にはその抵当権を実行し、対象となる土地と建物を売却処分(競売)することによって残債を回収するためです。そのために物件にどれだけの担保評価があるのかどうかというのが審査時の判断基準になります。
- 築年数の古い物件を避け、築浅や新築の物件を選ぶ
- 狭小地など建築条件の厳しい物件を避ける(例:建築基準法に抵触しないか)
- 法規制や権利関係が厳しい物件は避ける(例:定期借地権付き)
その他
- 独身
金融機関からなんで一人なのに買うの?もしかして投資用?と懐疑的に見られます。※実際に住宅ローンを利用した不動産投資が行われていました。
- 免許証を何度も紛失している
単純にだらしない人と見られ、嫌がられます。
- 親の経営する会社勤め
給与をいくらにでも設定できるとみられ、年収に正当性がないと見られます。
- 歩合給制
歩合や出来高の場合、直近3年もしくは2年の源泉徴収票の平均値で判断されるので、
1年成績が良く年収が高くてもあくまで平均値なので厳しく見られます。
- 他の借入がある
金融機関は年収に対しての返済比率で判断しますので、限度額ギリギリの物件では審査は当然厳しくなります。
上記に挙げたもの以外にもあったりしますが、金融機関の審査で落ちてもどういった理由で通らなかったかまでは教えてくれませんので、申し込む際は自分の周りの状況を一度精査し確認してみましょう。
まとめ
住宅ローンの審査では本当にいろいろなところを見られます。だからこそ自分で返済額や返済期間、今後の家庭の状況を鑑みた返済計画をたてましょう。無理な計画では金融機関もトラブル回避のために審査も厳しくなります。ただ、審査に通らないからと言っても今回書いたように問題は意外なところにあったりしますので、それが問題解決まで時間がかかるものであれば決して焦らず、その間に頭金を貯めておいたり、必要な書類を確認し用意しておきましょう。
ただ事前審査に通っても本審査の際に申告内容と相異があると台無しになってしまいます。自分一人では不安という方は不動産会社などに相談して一緒に計画を立て審査を申し込みましょう。